1.Photoshopってどんなソフト?
Photoshop(フォトショップ)は、画像の加工やデザイン制作に使われているプロ向けのソフトで、主にWebデザインや広告制作、写真のレタッチなどで使用されています。
現場では「フォトショ」と略されることも多く、デザイナーやフォトグラファーには欠かせない定番ツールです。
2.Photoshopでできることって?
Photoshopでは、写真や画像に対してこんな加工や表現ができます👇
①写真に雰囲気を加える
インスタグラムのようなフィルター風の加工や、映画のワンシーンのような雰囲気の写真に仕上げることができます。
元の画像
レトロな雰囲気へ加工
古い写真のような加工
②不要な写り込みを消す
観光地で撮った写真から、うっかり写った人や電線、ゴミなどを自然に取り除けます。 写真の例では自転車を取り除いています。
③天気や時間帯を変える
曇り空を青空にしたり、朝の風景を夕焼けにしたりなど、写真の雰囲気を大きく変えることができます。
通常の写真
晴天のような加工
夕日を演出
④肌や表情を整える
明るさを調整したり、肌のシミ・しわをなめらかにしたり、表情を自然に明るく見せたりもできます。
元画像ではそばかすが目立つ
そばかすを取り除き、明るい印象へ
⑤一部の色だけ変更する
赤い服を青にしたり、モノクロ写真の中でリップだけ赤く目立たせるような印象的な加工も可能です。
⑥水や炎などの演出を加える
水しぶきや火花、光の演出を加えることで、広告やアート風のビジュアルを作ることができます。 複数の画像を合成して、幻想的な世界観を演出するのもPhotoshopならではです。
ビフォーアフター載せる
3.PhotoshopとIllustratorの違いって?
「PhotoshopとIllustratorって、どっちも画像を扱うソフトでしょ?」と思われがちですが、実はまったく別物。
それぞれに得意なジャンルがあり、用途によって使い分けるのがポイントです
◼️まずは2つの大きな違い「データ形式」
この2つのソフトの決定的な違いは、画像データの形式にあります。
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Photoshopは「ビットマップ形式(ラスター画像)」
・点(ピクセル)の集合で画像を表現
・細かな色のグラデーションや写真のような表現が得意
・拡大するとぼやける(画像が荒れる)特徴がある
▶︎ 写真の加工や肌の補正、繊細な色表現が求められる場合に向いています。
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Illustratorは「ベクター形式」
・図形(線や面)の情報を数値で管理するデータ形式
・いくら拡大しても劣化しない(常にシャープ)
・線画・ロゴ・地図・イラストなどに最適
▶︎ 名刺・チラシ・ポスターなど、印刷物をきれいに作る時にも大活躍です。
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◼️Webデザインではどっちを使うの?
Webデザインの現場では、Photoshopが使われることが圧倒的に多いです。
理由は以下のような「Webに特化した便利な機能」があるからです👇
💡PhotoshopがWeb向きな理由
・画像加工〜書き出しまでが1つのソフトで完結 ・画像のサイズ調整や圧縮が簡単 ・ボタンやバナーなどのパーツ作りに最適 ・Web用に書き出すとき、拡張子(jpg、png、webpなど)をすぐ選べる ・レイヤーごとの構成やCSS情報も抽出しやすい
◼️Illustratorはどういうときに使うの?
Illustratorは、大きな印刷物や形がはっきりしたものを作るときに活躍します。
例)
・ロゴデザイン ・アイコン制作 ・ポスターやパッケージ、チラシなどのレイアウト ・線がシャープなイラスト ・図やグラフの作図
特に、サイズの違う媒体に展開する場合(名刺・チラシ・ポスターなど)に強いのがIllustratorです。
◼️PhotoshopとIllustratorの得意分野
ソフト | 得意なもの | 向いている場面 |
---|---|---|
Photoshop | 写真加工・バナー・Web画像 | SNS投稿・Webデザイン |
Illustrator | ロゴ・図形・印刷物 | 名刺・パッケージ・販促物 |
◼️Photoshopで作るケースとの違い
作る内容 | Photoshop向き | Illustrator向き |
---|---|---|
Web広告バナー | ✅写真を使う・Web用に軽くしたい | ▲あまり使われない |
印刷POP | ▲使えるが高解像度が必要 | ✅CMYK印刷や大判に強い |
SNS用ビジュアル | ✅写真+文字の合成に強い | ▲複雑な加工は不向き |
図形やアイコン多め | ▲描画ツールが弱い | ✅ベクターで扱いやすい |
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ワンポイントアドバイス
現場では「PhotoshopとIllustratorを併用」するケースが多いです。
たとえば、Illustratorでロゴを作成し、それをPhotoshopに読み込んでWebバナーに配置
する、という流れもよくあります。
ただし、印刷用のPOPやベクター中心のシンプルなバナーは、Illustratorで完結することも多いです。
制作物の種類や最終的な出力形式(Web or 印刷)によって、両者を使い分けましょう。
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