コース内容
06.【実践】photoshopの機能を使おう!
実際にphotoshopの機能を用いて、作品を作ってみましょう!
02|photoshopを学ぼう!

08. さまざまなファイル形式

目的

Photoshopで扱う代表的なファイル形式を理解し、「編集用」と「書き出し用」の違いを明確に把握することで、 用途に合わせて適切な形式を選べるようになることを目指します。

この章で学べること

  • Photoshopで扱う主要なファイル形式の種類と役割が理解できる
  • 「編集用」と「書き出し用」という2つの大きな分類がわかる
  • PSD形式がなぜ重要なのか(レイヤー保持・編集可能など)が説明できるようになる
  • PSB形式が必要になるケース(大判・超高解像度・スマートオブジェクト内部)が理解できる
  • JPEG・PNG・GIFなど書き出し形式の違いと使い分けができるようになる
  • 透過が必要なときに使う形式(PNG)が判断できるようになる
  • 印刷用の形式(TIFF・PDF)が持つ特徴を理解できる
  • 納品やSNS投稿に最適な画像形式(JPG・PNG)を選べるようになる
  • ファイル形式の選び間違いによるトラブルを未然に防げる
  • 実務で必要な「用途に応じた形式選択」の考え方が身につく

① 編集・保存用の形式(作業データ)

Photoshopで制作する際、まず知っておくべきなのは「編集可能な状態で保存するための形式」です。 後から何度も修正するデザイン作業では、必ずこれらの形式を使います。

PSD(.psd)ピーエスディー

Photoshop独自の標準形式で、もっとも重要な保存形式です。

特徴

  • レイヤー、マスク、調整レイヤー、文字、スマートオブジェクトなどをすべて保持
  • 編集途中の作業データとして最適
  • 保存しておくことで作業を完全な状態で再開できる

用途

  • デザイン作業中の保存(上書き・別名保存)
  • プロジェクトのバックアップ
  • 修正依頼に対応するための元データとして保持

PSB(.psb)ピーエスビー

PSDの“ビッグドキュメント版”で、巨大なデータ用の保存形式です。

特徴

  • PSDの制限(約2GB)を超える大きなデータを扱える
  • 大判印刷や超高解像度処理で必須
  • スマートオブジェクト内部が大きい場合、自動でPSBとして開かれることがある

用途

  • 大型看板・横断幕などの大判デザイン
  • 極端に大きい画像(30,000px以上)を扱うとき
  • パノラマ合成など高解像度が必要な制作

② 書き出し・共有用の形式(納品・画像化)

クライアントへ渡したり、Web・SNSで使用する際は「画像」として書き出す必要があります。

JPEG(.jpg / .jpeg)ジェーペグ

特徴

  • ファイルサイズを小さくできる圧縮形式(非可逆)
  • 保存のたびに画質が少しずつ劣化する
  • 写真やWeb画像に最も広く使用される

用途

  • Webサイトの画像
  • SNS投稿・ブログサムネイル
  • 容量を軽くしたいバナー

PNG(.png)ピング

特徴

  • 画質が劣化しない可逆圧縮
  • 背景透過ができる(透明データ対応)
  • 容量はJPEGより大きくなりがち

用途

  • ロゴ・アイコン
  • 切り抜き画像(背景透過が必要なもの)
  • Webデザインの細かいパーツ

GIF(.gif)

特徴

  • 256色のみ対応
  • アニメーションが作れる
  • 簡易的な動く画像で広く使われる

用途

  • 簡易アニメーション
  • Web用の小さなバナー・アイコン

TIFF(.tif / .tiff)ティフ

特徴

  • 高画質で保存できる形式
  • 非圧縮または可逆圧縮で画質劣化がない
  • 印刷業界で標準的に利用される

用途

  • 印刷会社への入稿データ
  • 写真を高品質で保管するとき

PDF(.pdf)ピーディーエフ

特徴

  • 複数ページに対応
  • 画像・文字・ベクターデータを保持できる
  • クライアントへの確認資料として使いやすい

用途

  • 印刷用データの入稿
  • レイアウト確認資料としてクライアント提出
  • 複数ページの簡易資料作成

③ 編集用と書き出し用のちがい(まとめ)

  • 編集用 → PSD / PSB レイヤーが残り、後から修正できる。
  • 書き出し用 → JPG / PNG / GIF / TIFF / PDF クライアントへ渡したり、Webで使うための完成画像。
  • 初心者がまず覚えるべきはこの3つ: PSD(作業) / JPG(共有) / PNG(透過)

まとめ

Photoshopでは、目的によって使うべきファイル形式が大きく変わります。 「編集用」「書き出し用」の違いを理解すると、 納品トラブルを防ぎ、制作作業もスムーズに進められるようになります。

まずは PSD・JPG・PNG を軸に覚え、
必要に応じて PSB・TIFF・PDF なども使い分けていきましょう。

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